感音難聴
感音難聴

難聴には伝音難聴(外耳から中耳の伝音系までの障害)と感音難聴(内耳の蝸牛および、それより中枢側の障害)、混合難聴(伝音難聴と感音難聴の混合障害)に大別されます。
難聴の程度を大まかに表現するのに聴力検査が有用であり、聴力レベルによって、
軽度難聴(21~40dB)、中等度難聴(41~70dB)、高度難聴(71~100dB)、重度難聴(101dB以上)、全ろう(聴力が全くの測定不能)に区分されます。
ここでは感音難聴についてご説明します。
感音難聴は内耳の蝸牛から聴神経、脳の聴覚中枢に至るまでの音を電気信号として処理・伝達する経路に障害が生じることで起こる難聴です。
単に音が小さく聞こえるだけでなく、「会話の内容がはっきりと聞き取れない(言葉の明瞭度の低下)」という特徴もあります。
感音難聴の多くは、蝸牛にある「有毛細胞」という、音の振動を電気信号に変換する細胞が損傷することで起こります。一度壊れてしまった有毛細胞は、再生が困難であることが多く、早期発見と適切な対処、そして残された聴力を維持・活用していくことが極めて重要となります。
音の強さだけでなく、音の「質」の変化もみられます。
多くの感音難聴患者に伴い、キーン、ジーといった音が持続的に聞こえることがあります。
聞き取りに集中するため、会話の後に強い疲れを感じたり、コミュニケーションを避けるようになったりします。
また、難聴者ご本人は気にしていなくても、同居家族が大きなストレス(一回の呼びかけに反応がなかったり、繰り返し大声で伝えないと会話が成立しづらいなど)を抱えている場合もあります。
難聴の程度、部位、言葉の理解度を詳しく調べます。
ある日突然聞こえが悪くなる疾患です。多くは片側の耳で起こります。難聴の他に、耳鳴り、耳閉感、めまいなどを伴うことがあります。
原因は不明ですが、内耳のウイルス感染や血液循環障害が考えられています。
治療は安静をとり、ステロイド薬、循環改善薬やビタミン剤を用いた治療があります。
突発性難聴は、早期に治療を開始することにより聴力の改善を期待することができます。
難聴や耳鳴り、耳の閉塞感、めまいを繰り返す疾患です。難聴の症状は、めまいの前後に悪化し、めまいが治まるとよくなりますが、発作を繰り返すにつれて聴力が悪化し最終的には難聴は固定してしまいます。内耳のリンパ液が過剰な状態になることが原因とされており、その誘因として様々なストレスや自律神経の異常緊張、塩分・水分の代謝障害、ウイルス感染による内リンパの機能障害など、多因子関与が関係していると考えられています。
外リンパ瘻(がいリンパろう)とは、内耳に瘻孔ができリンパ液が中耳側へ漏れることで、難聴やめまい、耳鳴りなどの症状を引き起こす病気です。くしゃみや強くいきんだ時、鼻をかんだとき、外傷、飛行機搭乗時の気圧の変化などがきっかけとなることがあります。難聴の場合は突発的に高度の感音難聴となることがあります。診断には、症状や病歴の確認、聴力検査などを総合的に行います。気になる症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科への受診をご検討ください。
人間のきこえの閾値は20代を頂点として、その後は徐々に低下します。全身に起こる年齢的変性の一環として、聴力も50代から高音域が明瞭に低下していきます。(ただし個人差が大きくみられます)
進行すると会話が聞き取りづらくなり、補聴器の使用が必要になる場合があります。
長年の騒音環境や、大音量の音響機器の使用により内耳の細胞が傷つき、聴力が低下する病気。音響暴露時間が短い場合は一過性の聴力低下となることもありますが、長時間連続的に聞いたり、不連続でも大きい音を繰り返し聞いていると永続的な難聴が起こることがあります。
かつては製造・製鉄業や整備士などの特定の職場の人に多く見られていましたが、近年は労働環境の改善により、発症頻度は低下してきています。
その代わり近年では10~30代の若年者での聴力低下の増加が問題となっています。
その主要といわれているのが、ヘッドホンやイヤホンで「大きな音を繰り返し長時間聞く」ことによるヘッドホン・イヤホン難聴です。
聞こえにくいと感じた時には、すでに永続的な難聴となっていることも少なくありません。
WHOでは、若年者(15〜34歳)の場合は75dB(掃除機の音)で40時間が、難聴にならないための許容基準としています。
難聴を防ぐため、音楽を長く楽しむために、「安全に音を聞いて楽しむ習慣」を身に付けることが大切で、以下に気を付けてみましょう。
一番大切なことは、音量の上げすぎに気を付けることです。まわりの会話が聞き取れる程度の音量であれば安全なレベルとされています。
「電車内でヘッドホン・イヤホンを使用するとき、まわりの音がうるさくて、ついつい音量を大きくしてしまう」ということがありませんか?
周りがうるさいからといって音量をあげていると、いつのまにか危険な音量を超えてしまいます。ノイズキャンセリング(周囲の騒音をカットする)機能付きのヘッドホン・イヤホンを使用すれば、音量を上げすぎずに音を楽しむことができます。
1時間に10分くらいは耳を休めましょう。
おたふく風邪(ムンプス難聴)などのウイルス感染、特定の薬剤による副作用(薬物性難聴)、聴神経腫瘍などが挙げられます。
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